6月27日の朝日新聞の多摩地区に関するニュースにさんきゅうハウスが取り上げられました。
記事内にある「立川市の男性」とは、さんきゅうハウスの寮に住んでいる方です。
彼が誌面で語っているのは、無料低額宿泊所(通称無低)の実態です。
国が自立支援法に規定する無料低額宿泊所は昨年の制度改正で個室になるなど以前に比べて改善点は見受けられます。しかし障害や病気が見過ごされ、十分なケアが受けられず収容されている人が多いのが現状です。
健康な人であれば施設から就労、自立といった政策手段に乗ることが可能です。しかしホームレスを経験した人は心身の健康を著しく損なっているため単純にはいきません。そのため長く施設に留まり病気や障害を悪化させてしまいます。
彼が『一度落ちるとなかなか這い上がれない』と語るように、その人の最低限の生存を保証するだけでは取り戻せない現状があります。